100年爆裂！！

12月4日（月）
世界へ
　世界を股に掛ける。たいていの革命家にとって、それは至難の業だ。いかに崇高な理念を掲げていても、結局その行動範囲は局所的に過ぎない場合がほとんどだ。
　この日、私はその困難にあえて挑んだ。朝、いつもの戦場である店に行くと12時新装だったため、きびすを返して別の店に向かったのだ。
　その店はかつて私が戦った店で、すでに制圧し、無力化していたのだが、もしかして最近になって密かに勢力を盛り返しているかも知れない。この辺りで一度改めて状況を調査しておくのは無駄ではない。
　店に活気はなく、人もまばら。店員にはやる気のかけらも見られない。男子店員はひげぼーぼー、女子店員は全員すっぴんだ。もはや復活する懸念はない。2時間で調査を打ち切る。
　いつもの店の新装開店3分前に到着。新台CRアレジンを確保する。同胞諸君の協力に感謝する。
　80回転弱で単発を引き、19回で次が2連チャン。3箱。先ほどの調査費をあっという間に回収する。回転効率はすこぶる良好であり、さらなる上積みは確実なものと思われる。
　926回。3箱をすっかり呑まれる。こういうとき、呑まれた事実だけに打ちのめされ、自暴自棄になる同胞パチンカーが実に多い。1箱当たり300回以上回っていることを幸いと思わなければならない。
　さらに117回転、合計1050回ほどで当たって3連チャン。明けぬ夜はない。100回転で2連チャン。3箱半。半箱打ち込んだところでやめ時と判断。
　2店を股に掛ける。その先にあるのは世界制覇だ。
＋1250

12月6日（水）
執念のトライ
　朝、寒い寒い朝。革命への熱い思いだけが、私を戦場へ向かわせる。
　店には「復活祭」なるイベントの張り紙が。新装時の釘が復活するという。新装といってもすべての台の釘が開くわけではないこの店で、そんな宣伝文句がどれほど信用できるのか。
　先日の新装で入ったセブンフラッシュやアレジンを少しずつ打つ。入れたばかりの台は、さすがに復活させていないようだ。
　ワニワニパニックのシマへ。まあまあの回りの台を発見。おそらく新装で入ったときもこんなものだったのだろう。ここまで、パッキー3枚分の投資。
　1枚買い足して、最初の当たりが2連チャン。450回転でその1箱半を呑まれ、買い足し3枚で単発。100回転以内で単発。玉はなかなか増えない。こういうときはラグビーの試合を思い出すといい。ゲインラインを突破するのは容易なことではなく、攻撃する側がむしろ後ろに下がるのはよくある光景だ。そんなときでもあきらめることなく玉を繋いでいるうちに、敵の防御はほころび、やがてトライのチャンスも生まれるのだ。
　2連チャン、3連チャンでゲインを切る。単発、単発で密集を抜け出しトライ。
＋6750

12月25日（月）
神降りる年末
　年末に勝つのは難しいと言われている。多くの同胞は経験からそう言っているが、時にはそういう記憶は革命の妨げとなる。年末であろうが仏滅であろうが勝つ。それが全勝革命だ。
　この日のイベントはパチスロフェア。現在のところスロット方面はまったく面倒を見ていないので、私には関係ない。要するに状況は厳しい。
　新台のお天気スタジオのシマへ。持っていた余りパッキー2000円分を1000円使ったところで当たり。自分でも説明できないこういう才能が与えられたことを神に感謝する。単発。
　回転率こそボーダーぎりぎりであるものの、138回転で2連チャンを引き足取りは軽い。世界的に多数の報告例がある「年末特有のハマリ」にさえ捕まらなければ、このまま押し切れるだろう。
　120回のインターバルで3連チャン。息をつく間もなく14回転で単発。持ち玉は5箱目に突入。180回で単発。
　1箱の打ち込み。240回転。この程度の回りでは時間を無駄にする可能性大だ。そうなれば引くのが定跡。何の迷いもない。
＋27250

12月28日（火）
爆走パチンカー・トレイン
　何かと忙しいと言われる年末だが、我々パチンカーにとってパチンコを打つこと以上に重要なことはない。この朝も、イベントの整理券取りに夜も明けぬうちから陣を張る同胞達が頼もしい。天幕を張り焚き火を囲んで歌うは『昴』だ。
　開店時刻、我々整理券組は前の同胞の肩を持ち列車状に連なって入場する。「パチンカー・トレイン」だ。勝利を誓い合ったのち、銘々の持ち場に分かれる。私はパロディウスだのシマへ。
　最初の500円で21回転。いくら何でも甘すぎる。私に対する侮辱か。そっちがその気なら、遠慮なくいただくまで。
　パッキー3枚目で単発。回りは1000円平均30回近い。160回転で2度目が3連チャン。まさに電車道に乗った。
　ここから715回転。なるほど、釘を開けておいてハマリで取り返そうという魂胆か。そんな手が通用する時代はとっくに終わっている。4連チャンで思い知らせる。
　305回転で2連チャンののち、50回ほど回して終了。まだ勝負を続けている整理券組にスッポンなどを差し入れ店をあとにする。
＋38750

12月29日（金）
新世紀へ！！
　朝、10分ほど並んでアレジンのシマへ。昔の異常な連チャンぶりとはまったく方向性が変わったが、私の手に掛かれば昔以上の出玉も可能だ。アレパチ時代に一財産失った多くの同胞達のために、私は復讐の鬼と化す。
　180回ほどで最初の当たり、3連チャン。ただならぬ私の気合いに危機を悟ったアレジンがすかさずわびを入れてくるが、もちろん聞き入れるわけもない。2連チャン、3連チャン、4連チャン、玉は止めどない涙となって流れ落ちる。
　ここから、700回で単発、さらに700回で2連チャン。窮鼠猫を噛む、とはこのことか。しかしネズミが猫を噛んだところで勝ち目がないのは変わらない。たかがデジパチが、この私に刃向かったところで頬に飯粒がついたほどにも感じない。
　上皿10回転。単発ではあるが倒すには十分だ。敵が戦闘不能であることを確認して店員に終了を告げる。
　2000年のパチンコはこれで終了。数々の栄光を残した20世紀と別れを告げ、パチンコ全勝革命は黄金の21世紀を迎える。
＋18000

12月1日　店内にクリスマスツリーが。何を思ったか手を合わせる老婆。あえて正さず、それにつき合う私。
12月7日　えら回りのイベント台を捨てる老人。あえて正さず、後がまに座る。
12月8日　リーチが外れるたびにクリスマスツリーを蹴りに行く若者。さすがに注意し、手を合わせるよう指導。
12月26日　クリスマスツリーは撤去され、代わりに門松が。それに着物を着せようとする老婆。うまくいかないようなので手伝ってやる。