必勝完勝全勝！！

6月2日（金）
くしゃみ一発単発6発
　開店15分くらい前に店に到着すると、すでに同胞諸君の姿多数。金曜日のイベント狙いだ。新台のCRハクション大魔王の「お宝」を押さえることができたのは、同胞諸君の厚意があってこそ。
　10000円分打ったところで269回転。まずまずといったところ。16500円分の玉で単発当たり。412回転。始まりは至って静か。
　上皿で30回回したところで確変を引き、3連チャン。それが終わって、3回転でまた確変、5連チャン。電撃の6箱積み。わずか数秒の出来事。
　さすがにイベント台、回りは安定している。その代わりスルーは鬼と見まごう屈強な釘どもに堅く守られ、生半可な玉では進入は困難。1箱300回の回りと、確変消化中に減り続ける出玉。こういう台を正しく評価するのは難しい。パチンコの実戦に奥の深い部分があるとすれば、まさにこういうところだ。滅多にないいい回りを頼みに、打ち続けることに決定。
　単発単発単発単発単発単発。6連続単発。大したハマリはなかったのでダメージはそれほどでもない。そして、単発を続けることによってガチガチなスルーと関係のない勝負に持ち込むことに成功した。完全にスルーの守護釘どもを無力化した。余人にはまねのできない、私だけの秘技。
＋32250

6月7日（水）
無単発革命
　新装2日目とあって、朝から多くの同胞が列をなしている。ほぼ最後尾で入店。電車でゴーを押さえる。
　新装2日目とは思えない貧弱な回り。いいだろう。そちらも商売だ。それはよくわかる。ならばこちらとて容赦はしない。5000円で100回ほど回したところでシマ移動する。
　ハクション大魔王。私が今一番気になる台だ。大当たり画面での、ハンバーグ大盛りと一個だけ。この謎を解けば勲章ものだ。それはともかく、このシマ、全体的にそう悪い釘ではない。端から2番目に座って打ち始めると、飛び抜けて回るというわけではないが、ほぼ負けはない程度には回る。
　パッキー3枚目で当たり。2連チャン。次も2連チャン。その次が4連チャン。さらに2連チャン。ここまでで5箱。
　ここから3箱呑まれる間に700回転弱。気にくわない。単発が一度もないことに救われている。後200回ほどで2000回だったが、やめることにする。決して守ったのではない。
＋4250

6月8日（木）
複合イベント
　新装3日目と「8の日」のイベントが重なったこの日。整理券を取るために朝7時15分前に店の前につくと、いつもより多くの同胞が小さな紙切れを求めて列をなしている。
　原価にすれば1円の何分の1かのこの紙片が、ひとたび番号と店の刻印を与えられたとき、我々パチンカーにとってこの上ない宝となる。私の得た番号は26番。
　この毎月3度のイベントの日、先頭にはいつも同じ人物がいる。彼はいったい何時から並んでいるのか。彼はどれほど報われているのか、それが気がかりだ。例えば60年間こけしを作り続ければ確実に表彰されるが、100年整理券番号1をとり続けるという偉業を成し遂げたところで世間的にはクズ扱いだ。何という矛盾。こういった世の不条理・不公平を正すことこそ我々のパチンコ全勝革命の主たる目的のひとつだ。
　開店時間に私が押さえに行ったのは、CRわっしょい。牛若の跡を継ぐものとして期待される、時間効率に優れた機種だ。打ち始めると、1000円で25回ほどの回り。イベント台にしてはやや迫力不足の感もあるが、最終的には時間効率が物を言いそう。パッキー2枚の投資で最初の当たりは確変で3連チャン。
　ここでカードを取り出そうとボタンを押すと、じゃらじゃらじゃらっと玉が出る。どうやら「玉貸」ボタンを押してしまったらしい。よく見ると、なんと、ほかのメーカーの台と「返却」と「玉貸」ボタンの位置が逆ではないか！！ああ、何という陰謀！！損した！！
　ほら見ろ、4回目5回目が単発に終わってしまったではないか！！しかもハマって全部呑まれるとは！！！
　などと、私が本気で怒っているとは思わないで欲しい。私にはありとあらゆるアクシデントを乗り越える強運がある。現に、呑まれることで玉を間違って買ってしまったことが帳消しになった。呑まれてから買い足したと考えればいいのだから。
　次のパッキーを買い足した瞬間に当たり。7連チャン。禍福はあざなえる縄のごとし。パチンコを打っているとこの言葉が何度も何度も思い浮かぶ。この時点で勝ちは確定。
　2000回転まであと900回ほど。それを消化する間に単発3回。一気に抜け出すというよりは安定した戦いぶり。本物の強者の勝ち方。
＋28500

6月15日（木）
不二子に仰天

画・永田幸子

　5分ほど遅刻して店に着くと、先週入った新台・電車でGOにはすでに数人の同胞が座っている。その背中の、同時に入った不二子におまかせは未だ無人。不二子の方が人気が出ると踏んでいたのだが、どうしたことか。それは打ってみればわかるのか。
　一番ヘソの広そうな一台に座る。盤面を見て驚愕する。なんだこのゲージは！！斬新、いやむしろ無謀！！天横の釘が破壊される前のベルリンの壁のようにそびえ立ち、盤面右側への進入を拒んでいる。そしてそのツブされた盤面右には、峰不二子が寝ているではないか！！！ステージも妙だ。段々畑のように、いや段々畑というのもちょっと違う、とにかくあんなの見たことない！！！最初、昔あったバレリーナのような権利物かと思ったが、どうやら普通のデジパチのようだ。
　ステージでうまいことやった玉はかなりの確率でヘソに入る。だからガンガン回るのかといえばそうでもない。この私にして、一目では釘のポイントがわかない。3000円分の玉で71回回したところでシマ移動。
　わっしょい。一目でヘソがデカいとわかる一台に取り付くや、1000円30回近いハイペースで責め立てる。13000円分の玉で当たり。2連チャン。
　単発、2連チャン。呑まれそうなところをかかとで残して3連チャン、3連チャン。単発、2連チャン。1箱打ち込んで終了。6箱残し。
　不二子の怪しい魔力に惑わされず、得意台で勝ちきる。
＋27250円。

6月16日（金）
ハクション大魔王エラー事件の巻
　月日は巡る。またやってきた金曜日。店の前についてのが開店5分前。イベント狙いの同胞諸君をかき分けて、ハクション大魔王の「お宝」にたどり着く。
　21000円使いの500回転で当たり。確変。2連チャン目で、バネがおかしくなり玉がアタッカーに届かなくなる。これが事件の始まり。
　昨日今日パチンコを始めた若手ならオタついてパンクを待つのみだが、必要とあらば死に神をも召還する私のこと、即座に店員を呼び手入れによる大当たり消化を申しつける。15ラウンド消化後、今こそバネを直すときと思いきや、1回転で再び確変大当たり。再び店員にガラスを開けさせ、手入れ消化を命じる。
　さてようやくバネも直り、ただ無心で確変消化にいそしむ私。これが伸びること9連チャン。これだけなら私の超絶パワーのなせる業ということで説明が付く。問題はこの後。
　9連チャンが終わったと思ったその刹那、ズバビシッと保1で確変引き戻しの2連チャン。さてこれはどういった仕儀か。
　エラー打法。かつて黄門ちゃまで世間を沸かせたあの禁断の攻略法だ。これがハクション大魔王で復活するとなると、パチンコ業界も革命業界も猿山に虎を放り込んだような大騒ぎになるは必死。さて真実は如何に。
　惜しむらくは、これとまったく同じ状況を意図的に作り出すことは私の力をもってしても困難だということ。となればたとえエラーで連チャンが起きるとしても、攻略法として完成するのは不可能ということ。幻に終わるのか・・・
　それもよかろう。攻略法などなくても私の全勝路線にはいささかの揺るぎもない。
＋28750円。

6月5日　月曜日は眠いのは勤め人も革命家も同じ。ハクション大魔王の、カン太のアクビにつられてアクビがでまくる。
6月6日　新装開店で新台CR電車でゴーを打つ。周りの同胞がガッチリ出しまくっているのを見て深く満足する。