昨夜停電に見舞われた。
原発のヒビが台風によってパックリいったのかと観念する場面もあったが、２時間後には復旧した。

その２時間の間、「ああ、これじゃあ間に合わない、懐中電灯の光で仕事をするのにも限界があるし、どうしよう」というような気持ちには不思議とならず、このまましばらく停電ならいろんな言い訳を考えずにすむのに、ということばかり考えていた。
電気がこなければ電話も使えなくなっているので、言い訳をする必要すらない。
さらにテレビがつけば言うことはない。

2002/10/2

電波時計というものの存在を知った。
日本に2カ所あると言われている「時間電波発信基地」みたいなものから発せられる時間電波をキャッチして、常に正確な時刻を刻み続けるという。

夢のような技術だ。
何しろその時間電波発信基地が空爆でもされない限り絶対狂わないのだ。
人間が毎日時報を聞いて合わせるよりも遙かに精度が高い。
坂本タクマが常に電波時計のことばかり考える危ない状態に陥ったのも無理のないことだ。

店頭に見に行ってみた。
はやりの人気商品だけあって、いろいろな機種が並んでいた。
そのどれもが、微妙に違う時刻を指していた。
その差はおおむね数秒以内に収まっているが、中には2，30秒もずれているものもある。
建物の中には電波が届かない、ということらしいのだが、坂本タクマは落胆した。

このことから、次のような教訓を得た。

・新しい技術には落とし穴がある。
・電波時計はたくさん並べて売らないほうがいい。
・何の仕事をしているのかよくわからない女が目覚まし時計の音を一個一個鳴らして確かめているのがうるさくてたまらない。

2002/10/26